コスプレする前に「鉈(ナタ)」をおさらい
鉈(なた)とは、林業や狩猟などの山林で働く人々が使用する刃物のことです。枝打ち、木を削る、雑草を切り払う、動物を解体するなどの目的で使われます。
柄は刃に対して内側にやや傾けて取り付けられており、鉈(なた)自身の重量と刃の厚みを利用して振り下ろすことにより、木の枝をはらったり、薪や竹を割ることもできます。
本製品は、その「鉈(なた)」の木製の模造品になります。刃は付いておりませんので、木の枝などをはらうことはできません。主にコスプレ用の小道具として使用いたします。
鉈(なた)の種類
鉈には、枝打ちや藪切りなどの山仕事をはじめ、薪割りや竹割りなどの用途に合わせて様々な形があります。地域や業種によって刃や柄の形状に複数のバリエーションがありますが、
・ 片手持ちに適する
・ 刀身が厚く丈夫である
・ 刃渡りは15cmから60cm以上程度
という特徴があります。
本製品は、その中でも主に薪割りなどの木を二つに割る道具として使われる「海老鉈」を模しています。
一般的な「腰鉈」や「枝打ち鉈」との違いは、刃こぼれを防ぐために刃の先端に石突(石付)が付いているのが特徴となっています。また、この先端の石突きで蔓を引っかけて切ることもできます。
この「海老鉈」は、石突鉈、石付鉈、箸付鉈などとも呼ばれています。
鉈(なた)が描かれる作品
「鉈(なた)」は林業や農業などの仕事で使われ、昔は一家の納屋などに1つはあったものです。ところが、これらの従事者が減った今では実家では手にすることはなく、その代わりに映画作品などでは武器として描かれることがあります。
ホラー映画『13日の金曜日』シリーズに登場する猟奇殺人鬼「ジェイソン」が得物として最も多く使用していたことは有名です。また、それ以外にもゾンビ映画ではゾンビ相手に人間が鉈(なた)で戦うシーンが多く登場します。
『13日の金曜日』シリーズは、以降のホラー作品に大きく影響を与えており、鉈を凶器として恐怖の対象にしたり、護身用で使用する人物が登場するシーンがしばしば描かれます。
アニメで「鉈(なた)」が有名なのは、鉈コンビと呼ばれている同人サークル「07thExpansion」の竜騎士07原作「ひぐらしのなく頃に」の竜宮レナと「うみねこのなく頃に」の嘉音となります。
鉈を凶器として、殺人を行っていく狂気の様には戦慄を覚えます。
2007年9月に、京都で16歳の少女が父親を斧で惨殺するという事件が起きます。この少女が漫画家志望だったことから、ちょうどアニメ放映中だった「ひぐらしのなく頃に」は、事件との関連性を指摘されて放送を休止したり打ち切りとなる局もありました。
その後も、鉈や斧を凶器とした殺人事件は発生していますから、鉈は人を殺すための強力な武器になる、ということです。このため、コスプレ用と言えども安易に見える状態で持ち運べば警察の職務質問を受けることになりますから、本製品の持ち運びには気をつけましょう。