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水着素材でマスクを製作、新型コロナウイルス予防に効果はあるのか

水着マスク ホワイト 白

日本製!コロナ禍第2波サージカルマスク不足に備えて

新型コロナ禍第1波とされる3月~4月、それまで1枚10円以下であった不織布のサージカルマスクが高騰、1枚200円以上にもなっていました。スーパーやドラッグストアで購入出来たのならばものすごくラッキーで、しばらくは店頭にもマスクは入荷しないという時期が続いたのは、記憶に新しいところでもあります。

そんな中国からの輸入に頼り切っていたマスク不足に直面して、日本国内で続々とサージカルマスクや布マスクを生産する動きが起きています。

さらには、4~5月にかけての緊急事態宣言により、デパートなどが休業したことにより衣料品の受注がほぼストップ、縫製工場の仕事が激減したことからアパレル各社はその縫製技術を活かした布マスクの生産を開始しています。そんな弊社においても、少ないながらも縫製工場を支援する意味も含めて、布マスクのオーダーを出したのでした。

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コロナ禍でアパレルの仕事が激減!縫製工場支援 普段、コスプレ衣装の生産でお世話になっている縫製工場が、新型コロナの影響で ...

今回、製作をしたのは旭化成の水着のために開発された生地で、日本国内で縫製作業を行った糸・生地・縫製がオール日本製のマスクとなります。カラーは「ホワイト」「ブラック」の定番の他、「ブルー」「ライトブルー」「ピンク」の5色で需要が多いと思われるところを用意しています。

巷では、不織布の使い捨てサージカルマスクがスーパーや路面店のワゴンに山積みとなっており価格も急激に下落、マスク狂想曲も一段落した感じはあります。ところが、今後10月以降にインフルエンザが流行り始める頃、再び新型コロナの感染者が増える第2波や第3波が来るとも言われています。

そうなりますと、欧米でもマスクの需要が急増し中国製で不織布の使い捨てサージカルマスクは欧米へ優先的に割り当てられて輸出されることとなり、日本国内では再びマスクが足りない、売っていないという状況になることも考えられます。その時に、洗って繰り返し使える日本製の布マスクが脚光を浴びてまいります。

ガーリー マスク 杉花粉

布マスクは新型コロナの感染を予防できるのか

一般的に販売されている不織布のサージカルマスクでは、ウイルスや花粉などの遮断率試験をクリアした次のような規格があります。

  1. BFE(細菌遮断率約3.0μm)
    花粉,ウイルス飛沫(咳/くしゃみ),水分を含んだウイルス
  2. VFE(生体ウイルス遮断約0.1~5.0μm)
    インフルエンザウイルス,ウイルス飛沫(咳/くしゃみ),水分を含んだウイルス
  3. PFE(ラテックス微粒子ろ過率0.1μmラテックス)→N95マスク
    インフルエンザウイルス,ウイルス単体(飛沫核),結核など

最近、様々なところで山積みになって販売され始めている不織布マスクを購入する際には、こういった表示を確認するのが品質を求める上では有効となります。中には、厚みが薄かったり縫製が雑であったりして、マスクとして機能しないものもあるようです。

では、布マスクはどうなのでしょうか?

  • 布マスクの網目:100μm
  • 不織布マスクの網目3-5μm
  • ウィルスを含んだ飛沫:3-5μm
  • 新型コロナウィルス:0.1μm

粒子の大きさの比較(1μm=0.001mm)

粒子の大きさの比較

日本衛生材料工業連合会 (JHPIA)より引用

0.1μmのウイルス単体では不織布マスクでも通してしまうのですが、ウイルスは単体で空気中では長時間生存ができず、多くは3~5μmの飛沫の中に含まれて拡散されます。となりますと、布マスクの編み目「100μm」では飛沫を通してしまうことになるわけです。

はたして布マスク、大丈夫なのでしょうか!?

「唾液」がキーワード、会話による感染の拡大

コロナウイルスは元々は風邪のウイルスであることから、当初は上気道に感染するインフルエンザと同じようなものと考えられていました。事実、対策としてはインフルエンザと同じでマスクの着用、外から帰ったら「手洗い」と「うがい」、そしてアルコールによる手指消毒などが推奨されています。

新型コロナウイルスは口腔から大腸まで広範な臓器に存在し、しかも多くの感染者が臭覚や味覚の異常を訴えることから、唾液にはより大量のウイルスが存在することが判ってきました。そうなりますと、鼻腔や咽頭で増殖した病原体が咳やくしゃみをすることで周囲に拡散するインフルエンザと比較して、会話をするだけで唾の飛沫によって周囲に拡散されることになります。咳やくしゃみと普通の会話とでは感染拡大の危険度はまったく違うわけです。

感染拡大が始まった当初のクラスターの発生は、医療機関や介護施設を除けば「屋形船」「ライブハウス」「カラオケ」「スポーツジム」「合唱団」、そして今話題の中心となっているのが「夜の街の接客業」です。これらはいずれも大声で会話をする場所であり、唾液に含まれる新型コロナウイルスが飛び散って周囲を感染させたのであろうことは容易に想像ができます。

逆に、あれだけ営業自粛で叩かれた「パチンコ」、そして当初から感染の拡大が危惧された「満員電車」でのクラスター発生は、これまでに1件も報告されていません。パチンコ台に向かって黙々とダイヤルを回す、あるいは下を向いてひたすらスマホをいじっている満員電車では会話が無いのです。

新型コロナウイルスは普通に呼吸をするだけで、飛沫が一面に浮遊して感染を拡大させることが報告されており、これが急激な感染拡大を引き起こすことが判ってきました。さらに大声で話せば飛沫は増え、感染リスクは高まります。1分間大声で話せば、1000粒の飛沫が8分間空中に留まり、周囲の人に感染させるという論文も報告されています。

マスク フィルター BFE試験

マスクの再評価

医療従事者が使用するN95マスクでは編み目が細かいことからウイルスまでも濾過、感染するリスクは大幅に低下します。

ところが、一般人が家庭などで薬局で買える不織布マスクを着用しても、従来の季節性インフルエンザでは家庭内での感染をほとんど防げない、マスクの防護効果は期待出来ない(保湿など別の効果は期待出来ます)というのがこれまでの常識でもありました。インフルエンザが感染するのを防ぐのは、その大部分が手洗いとうがいでもあったのです。

ところが、唾液で感染する新型コロナウイルスでは事情が変わってきます。中国の研究では、マスクを着用することで新型コロナウイルスの家庭内での感染が79%減少したとの報告があり、マスクが非常に有用であることが常識となりつつあります。

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)では、相手との距離が十分にとれない公共の場では布製のマスクでもよいので着用することを勧めています。唾液の飛沫の粒子は3~5μmと大きくなり、編み目が細かい不織布のマスクでは十分に捉えられることになります。

では布マスクはどうかと言えば、編み目が100μmと大きいものの、マスクを付ける理由は、

  1. 飛沫を吸い込まず感染リスクを下げる
    仮に目が粗くても、少しでも吸い込むウイルス量を減らす
  2. 無意識に汚れた手で鼻や口を触るのを防ぐ
    マスクが邪魔になることで鼻や目の粘膜に触る機会が減ります
  3. 気道の乾燥を防いで粘膜を守る
    気道の乾燥は感染しやすくなり、免疫システムの低下を引き起こします
  4. 自分の飛沫によって人に感染させるのを防ぐ
    新型コロナウイルスは無症状でも感染力が強いため感染者が無意識に広めてしまう

不織布のサージカルマスクに比べて①の効果は低いものの、不織布のフィルターを挟むことにより同等の性能へ引き上げることは可能です。その他の②~④の効果は、布マスクであっても十分に期待出来るということになります。

https://www.grand-athaise.com/ec/products/detail/4
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